演奏中に物凄い一体感が生まれることがある。強烈な繋がりを感じるんだ。
一昨年前くらいから洋楽、特にアメリカン・ロックにハマっています。ロック音楽は世代を超えて受け継がれつつ、進化してきたことが最大の魅力です。それ故に知れば知るほど「この音楽の源流はどこなんだろう」と過去に遡りたくなる分野でもあります。
2023年春頃のマイブームが「クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル」です(以下CCR)。10月公開のドキュメンタリー『CCR トラヴェリン・バンド』は僕にとってタイムリーなタイミングでの公開…だったんですが近所のシアターは全国より遅い上映。12月の鑑賞となりました。
1959年から活動するCCRは、いくつか名前を変えた後1968年にこの名前に改名し、米国のみならず世界中にファンを獲得しました。CCRについて、駆け出し洋楽ファンが最初に知る情報といえば
- ジョン・フォガティのカリスマがバンドを支えていた
- 最後はそれに起因する不和でCCRは4年で解散
これじゃないでしょうか。実際最後のアルバムはメンバーみんなの意見を取り入れて作ったけど売れなかったとか。
CCRメンバーは2023年現在3人が存命ですが、再結成は望めないでしょう。僕のようなまだ若いファンにとって今回のドキュメンタリーは、CCRがどんな雰囲気のバンドだったのか直接知れる貴重な機会した。以下、ロイヤルアルバートホール・コンサートと付随するドキュメンタリーの感想です。

大将ジョン・フォガティとその御一行。
ダグ・クリフォードの気遣い
コンサート演奏中のダグ・クリフォードのジョンへの視線が印象的でした。ダグはバンドの土台となるドラムス担当。全体に気配りしつつリズムを作るのは、普通のことでしょう。しかしダグの場合、首の向きを完全にジョン側に固定。ジョンの影響力がいかほどであったのかが伺えます。
ベストではない『Fortunate Son』
そんなジョンですが、5曲目の『Fortunate Son』で明らかなやらかしをしています。高音部分を明らかに出せなかったのです。同曲はバンドの中でもとりわけ人気で現在も有名な曲。ビートルズ解散後、CCRに対しどちらかといえばアウェイな英国の会場は、一瞬盛り下がってしまいます。
メンバーがアクセルを回し続け、ジョンも応えた!
そんな『Fortunate Son』のパフォーマンスでしたが、バンドは間隔を開けずに6曲目『Commotion』の演奏へ移ります。これが元々の予定だったのか、その場の判断であったのかは分かりません。しかし『Fortunate Son』でカスカスだったジョンの声は復活。ステュとトムとの一体感も高まり、会場は再び盛り上がりを見せるのでした。
ジョンの音楽的センスが抜きん出ていたこと、そしてメンバーにさまざまな感情があったことは事実でしょう。先述のダグの様子からもそれは伺えます。しかし、そんな難しい力学がバンド内にあるからこそ、その釣り合いが取れた時にCCRは凄まじい一体感を発揮します。事実、ドキュメンタリーパートでメンバー自身が「奏中に物凄い一体感が生まれることがある。強烈な繋がりを感じるんだ。」とコメントしています。7曲目『Proud Mary』以降の演奏と観客の熱気は圧巻でした。

以上『CCR トラヴェリン・バンド』の感想でした。ちなみに鑑賞したシアターキノは小さい劇場ながらも上質な音響設備を備えています。CCRの当時の雰囲気を現場で観ているかのような、素晴らしい鑑賞体験でした!


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